性病ごとの症状と治療法 

疥癬

疥癬は、疥癬虫という、ダニの一種が原因で起こる性感染症です。
また、性行為以外にも、疥癬にかかった皮膚がはがれ落ちることでダニが皮膚に寄生したまま落ち、被害が広がります。

疥癬の症状

感染してから約一ヶ月の潜伏期間を経て、疥癬の症状が現われてきます。
皮膚に薄赤い発疹がまだらにできて、非常にかゆみを伴います。
陰部だけでなく腕や足など、人体のどこにでも寄生して発症します。
ダニは皮膚の表面に潜り込むので、そこには赤い点のような発疹ができます。
また、メスのダニは皮膚を掘り進め(疥癬トンネル)、その中に卵を産み落とします。
この二種類の発疹に加えて外陰部に結節が見られたら、性行為による疥癬と見て間違いないです。

疥癬の感染力

疥癬にはノルウェー疥癬(過角化型疥癬)と呼ばれる感染力の強い疥癬もあり、集団感染をすることもあります。
70年代後半の高知県で起こった事例に関する証言。
「父親なんてわかんないの、乱交だから。疥癬なんていう、けっこう原始的な病気が流行ったら、ひとつの暴走族みんな疥癬になっちゃって。
また行った病院がすごいヤブで、はしかだって言われて全員並んで寝てるのあたし見た(笑)」(朝日新聞社『鳥頭対談』より西原理恵子の証言)
性行為だけでなく、ひとつの部屋に長時間一緒にいたことでお互いの皮膚がこすれ合って疥癬虫がうつったのでしょう。
指の間や掌に赤い腫れが見えたら疥癬にかかっている可能性が高いです。皮膚病なので、治療には軟膏など塗り薬を使います。