性病ごとの症状と治療法 

トリコモナス

トリコモナス原虫による性感染症です。
性病・性感染症の中でも、クラミジアや淋病とは対照的にトリコモナスは女性のほうにひどい症状が現れる病気です。
他の性病・性感染症と同じく、膣に感染すると子宮頸管、性行為をした相手の尿道や前立腺、もちろん自分の尿道にまで感染部位を広げます(ピンポン感染)。

トリコモナスの症状

男性の場合には無症状であることのほうが多く、トリコモナス感染だけなら、排尿時に原虫が洗い流されてしまうことも多いです。
トリコモナス感染症を発症した場合には、同時に前立腺炎を発症している可能性が高く、性病科では前も後ろも調べられます。
女性が感染すると、感染から6カ月以内に、おりものが泡立って、ひどい臭いがしてきます。
外陰部のかゆみもひどく、外陰部はかぶれてきます。また、おりものがひどい以外にも(悪臭のおりものが分泌されるのは感染者の三分の一程度)、膣が赤くなり、内視鏡で見ると膣から子宮のつなぎ目にあたる個所が赤くつぶつぶした、イチゴ状になっています。

トリコモナスの感染経路

男性が感染して女性にうつる→男性の菌が排尿で洗い流される→女性が発症、という経過をたどることもあります。
女性の側にほかの男性との性交渉があったのかどうか、トリコモナスの場合には、正確なことはわかりません。

トリコモナスの治療

原則的には本人とパートナーの双方に同期間経口薬を投与して、治療を行います。
上記に挙げたように女性の陰部がトリコモナス感染症でひどく荒れている場合には、膣剤を処方して患部に投与することもあります。