性病ごとの症状と治療法 

HIV感染症・エイズ

HIV感染症、エイズは、正式には後天性免疫不全症候群と言います。

HIVウイルスが人体に感染して起こるのが後天性免疫不全症候群(エイズ)です。
人体への感染が一番最初に発見されたのが男性同性愛者の人間だったので、最初こそ同性愛者のかかる病気だと言われました。
(未だにエイズと関連させた同性愛者への偏見は根付いていますが)、男女問わず、しかも知らない間に感染していることが多い病気です。

HIV感染症・エイズと血液製剤

日本では、最初、血友病(血が止まらなくなる病気)に使う凝固因子製剤に、HIVウイルスが混入していたことが原因で、感染者が発見されました。
アメリカ合衆国から輸入された血液を使用していましたが、アメリカも当時は今よりずっとエイズに関する知識が少なかったためでもあります。
品質をまるで検査しなかった、日本にも問題はあるでしょう。
(血友病裁判は、管理者側の不遜な態度もあって当時ずいぶん物議をかもしました。)

エイズにかかってすぐのときに風邪に似た症状があり、そのあと5年から10年は潜伏期間です。
この間は完全に無症状で、ある日急に、風邪に似た症状を次々と発病して顔に粉をふいたような脂漏性の湿疹ができます。
カポジ肉腫、カリニ肺炎、悪性リンパ腫などの多くの病気を併発して死にいたる病気ですが、抗エイズ治療薬はめざましい進歩を遂げています。
依然として副作用は強く、まだ一日一回や二回は服用しなければいけない状態ですが(これ自体が実は非常な進歩なのですが)、免疫障害の認定を受ければ保険適用もできます。